「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の芥見下々(あくたみ・げげ)さんのマンガが原作のテレビアニメ「呪術廻戦」の第43話(第2期第19話)「理非-弐-」が、MBS・TBS系で11月30日に放送された。同エピソードでは、虎杖悠仁と真人、真人の分身体と釘崎野薔薇とのすさまじいバトルが描かれた。虎杖役の榎木淳弥さん、釘崎役の瀬戸麻沙美さんが収録の裏側を語った。
※インタビューの一部を抜粋して掲載します。インタビュー全文&他の画像はこちらのMANTANWEBで。
--第42話(第2期第18話)「理非」から壮絶な戦いが描かれました。どのような気持ちで収録に挑んだ?
瀬戸:野薔薇と真人では、圧倒的に力の差があると感じました。おくびにも出しませんが、きっとそれは野薔薇本人も分かっていて、それでもこの状況をなんとかしようと自分ができることを探して戦う姿に心を打たれました。そんな野薔薇の強い心を背負って、私もアフレコに挑みましたね。
榎木:僕は虎杖のことを「他者を助けて自分の価値を得ようとしている人」だと思っています。七海の最期を目の当たりにして、信頼している人を助けられなかった絶望に打ちひしがれる中、まだ自分の価値を信じてくれている釘崎が一緒に戦ってくれている。それが、虎杖がまた前を向けるきっかけになると思い、そこを大事に演じなければと思いました。
--第42話からは釘崎の印象的なシーンが描かれました。ここまでの展開を振り返り、瀬戸さんが印象深かったシーンは?
瀬戸:衝撃的なシーンはたくさんありましたが、やはり回想シーンですね。今の野薔薇がどうやって形成されたのかが見えてきて、これまでは「田舎には最悪なやつしかいない」と言っていましたが、思い出を振り返ってみたら本当はそんなことなかった。それが、虎杖に最後に掛けた言葉へとつながるのですが。田舎の思い出も、呪術高専での思い出もすべて含めて「悪くなかった」というのが彼女の人生だったんだなと。
--しかし、虎杖は釘崎の姿を見て心に限界を迎えます。その際に発した「釘崎」という言葉にどのような思いを込めたのでしょうか?
榎木:虎杖に自分を当てはめて考えてみました。すると、僕だったらこの場面で一度否定したいんですよね。否定して、現実逃避して、次に絶望して……という気持ちを「釘崎」というせりふに乗せました。実際に体験しているわけではないので、正解かは分からないんですけどね。
瀬戸:分かります。私が野薔薇だったら、最後に「悪くなかった」「みんなに伝えて」なんて言わないと思いますし。でも、野薔薇はそうした。それはなぜなんだろう?と、ディレクターさんや演出家さんたちと話し合いました。それぞれに解釈があり、改めてキャラクターの心情の正解を導き出すのは大変で時間がかかるものだと感じるアフレコでした。