2025年1月5日にスタートするNHK大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」の新キャスト11人が発表された。お笑い芸人でイラストレーターの鉄拳さんのほか、飯島直子さん、珠城りょうさん、三浦りょう太さん、落合モトキさん、宮尾俊太郎さんが大河ドラマに初出演する。
鉄拳さんは、主人公の蔦重(横浜流星さん)が企画し、西村屋与八(西村まさ彦さん)と共に出版した「雛形若菜初模様」を手掛けた浮世絵師・礒田湖龍斎(いそだ・こりゅうさい)を演じる。鉄拳さんは「大河ドラマは特に戦国ものが好きで良く見ていました。あり得ないことですが、自分が出演できたらどうなるのか? と、よく想像をしていました。その大河から出演依頼をいただきとてもビックリしたと共に、こんな名誉なことはもう無いだろうと思い、出演を決めました」とコメント。
演じる礒田湖龍斎については「絵師であることも、何か縁があるのかなと思いました。演技は自信がないですが、絵を描くのは得意なので、絵を描く姿の僕を見てもらいたいです。僕は滑舌も悪いですし、演技も自信がないので、できれば絵を描く所をよく見ていただきたいと思っています。そのために僕は今、湖龍斎の浮世絵を練習中です」と語った。
飯島さんは蔦重の義理の母・ふじ、珠城さんは女郎屋の松葉屋(正名僕蔵さん)の番頭新造・とよしまを、三浦さんは江戸の地本問屋・鱗形屋の跡取り息子の鱗形屋長兵衛(うろこがたや・ちょうべえ)を、落合さんは御三卿・清水徳川家当主の清水重好を、宮尾さんは田沼意次(渡辺謙さん)の甥の田沼意致(たぬま・おきむね)をそれぞれ演じる。
市原隼人さん、井之脇海さん、徳井優さん、前野朋哉さん、花總まりさんの出演も明らかになった。市原さんは“盲目の大富豪”鳥山検校(とりやま・けんぎょう)を、井之脇さんは平賀源内と行動を共にする浪人の新之助を、徳井さんは鱗形屋の番頭・藤八(とうはち)を、前野さんは葛飾北斎の師匠で当代一の役者絵師・勝川春章(かつかわ・しゅんしょう)を、花總さんはのちの松平定信となる賢丸(寺田心さん)を育てる宝蓮院をそれぞれ演じる。
「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」は64作目の大河ドラマで、日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いたとされる蔦屋重三郎の生涯を描く。制作側は「親なし、金なし、画才なし……ないない尽くしの生まれから“江戸のメディア王”として時代の寵児(ちょうじ)になった快男児」と銘打つ。